“お花畑の姫”

レゼーヌ王国の王女で後継者。

“お花畑の姫”と称される程に、天然で明るく、苦のない人生を送って来た。

十八歳の誕生日、戴冠するはずだった“フローズンティアラ”を、長年行方不明だった姉マリアに盗られ、後を追って旅に出る事を決意する。

“レゼーヌ城の鬼(栗)護衛”

アリシアに仕える護衛の一人で、年長者。

代々王家の護衛の役割を担ってきたローゼンタール家の長男で、以前はアリシアの姉、マリアに仕えていた。

槍術に長けるが、戦闘時は主に片手剣を使う。

余談ではあるが、名前の由来は“モンブラン”の省略形である。故に作者にも作中でも“栗”と呼ばれる事が多い。

“大剣の虎”

アリシアの護衛二人目。モランより後輩で、紫乃の先輩にあたる。

華奢な体つきの少女だが、戦闘時は背中に背負った大剣を振り回す豪剣使い。

酒を飲ませると何かが外れて、人をバラしはじめるという噂がある。本人は覚えていない。

クール(自称)なツッコミ役(自称)で、紫乃をいじめるのが好き。

“弄られる愛されキャラ”

アリシアに仕える護衛その３。

シャール人とレゼーヌ人の両親を持つ黒髪の青年。

護衛の先輩二人から弄られる事が多い。

幼げで可愛らしい顔立ちだが、剣の腕はなかなかである。

“元おてんば王女”

アリシアの異母の姉でレゼーヌの元後継者。

十年前に起きた三国間の対戦の元凶に仕立て上げられ、王女の権利を剥奪され修道院送りになってから消息が絶っていた。

リラン帝国の後継者であるウィリアムに協力して、フローズンティアラを盗みだし、レゼーヌ城地下牢に幽閉された彼の妹であるリンを助け出した。

“気弱な毒使い”

リラン帝国の妃と、シャール妃国の王の間に生まれた娘。

リラン帝国内では呪われた証とされるシャール民族の特徴、黒髪を持って生まれた為、代々女帝が皇位を継ぐ慣しのあるシャール妃国の養女に出される。

戦前、マリアアリシアのレゼーヌ姉妹とは親友であったが、開戦から十年間、レゼーヌの捕虜として地下牢に幽閉されていた。

“最強爽やか商人”

危機一髪の状況で見事マリアとリンを救った最強の不審者。

正体は、リラン帝国前皇帝に仕えていたスパイ一家の長男。前皇妃であるリンの母親に、リンを影から見守るよう命じられたが、戦時中は帝国に招集されていた。

旅の商人という表向きの顔を持つ。

“東洋一の武人”

シャール妃国の王子。葵と書いてまことと読む。

リンの異母の兄。母である妃に禁じられ、会う事は少なかったが気には留めていたよう。

伝統を破ってまで、男子である自分を王座に据えようとする母に応えるため、儀式に参加して力を得ようとする。リラン帝国に激しい敵意を抱いている。

“実力派騎士団長”

レゼーヌ王国アルディメント近衛騎士団の若き団長。

英雄と謳われた元騎士団長の父と、尊敬していた兄を戦争で亡くし、シェフィールド家の誇りであるアルディメント騎士団をまとめている。

“レゼーヌの知識蔵”

屈強な騎士さえも震え上がらせると言われる、騎士団参謀。

知識や策略の腕に関しては、アリアナの右に出るものはいない。

アレックスの幼馴染みであり、長年支えて来た友である。

“黒幕”

リラン帝国前皇帝の長男でありながら、次期皇帝の座を叔父に取られ亡命したリンの兄。

父の意思を継ぎ皇帝の座へ返り咲くため、マリアと協力して彼女に『儀式』の有力な道具であるフローズンティアラを盗ませる。

幼少の頃は病弱だった為、表に顔を出す事はあまりなかったが、たまに隣国のシャールに出向いて異父の妹であるリンを可愛がったりしていた。